軽く読み直してたら、
読んでて気持ち悪くなる文章があったり(リズムが悪い)
段落? 最初に空白入れてない箇所が多々あったり
「入れている~を入れている」みたいに二つ入ってる場面があった。
もう一度見る気になったら修正しよう。

ブログでは書いてませんでしたが、

りょなけっと10、当選しました。✌('ω')✌

不慮の事故などなければサイデザ二次創作本を出すと思います。
落ちていても9.5を企画していただいたり、運営さん半端ないと思います。

■気になってる作品■

退魔忍すみれ 欲望の紋章 戦禍のミニスカヒロイン 魔法少女VS巨大ガマ蛙

退魔さんは→にも作者様の呟きをRTしてます。作者様のアカウントで色々見れると思います。
ぜーにくさんのミストかわいい。サムネイルのミストかわいい。ヾ(⌒(_'ω')_
ガマ蛙さんもpixivでサンプルが閲覧出来て、気になっています。

■予定■
・ニノちゃん
・くすぐり。そろそろ完成させないとやばい。下書きから時間が経ちすぎてる。
・サークルカット作成
・りょなけっと10のおまけ考える。
(購入特典はオリジナル、後日公開息抜き絵はよその子がベスト)
オリジナルの場合……なんだかなぁ。
まあ、ハルティエルで描く場合あの子になると思うんですが……。
こう、私のモチベがそのまま作品に出てきちゃうの、避けたいです。><;
「フロリアの時といい氷属性優遇してんじゃね?」みたくなるのは…。(ヽ´ω`)
いやでもりょなけっと3ではハルティエルだったし……。
エテナイトも衣装を……。や、やる気が……。

! りょなけっと10用で新しいヒロイン考えるか!?
――っ!Σ(゚Д゚)
ちなみに象さんに出したfantia10日用の更新で出す子は
リョナ気分が乗らないので……。
あー、でもラピスを描きたい気もする……。
(……私、やっぱり氷属性優遇してんじゃね?)

それでは~




あなたの本当、知りたくありませんか?
お金が欲しい、彼女が欲しい、幸せが欲しい。
そんな当たり前の【欲望】の裏側に潜む本物の【欲望】――。
見たくありませんか?
あなたがずっと秘めてきた内なる【欲望】……。
あなたの欲望はこの先にあります。
さあ、真実を掴みに――

ENTER

魔法戦士ハルティエルA第六話:【欲望のプロローグ】

「欲望の裏側?」

 魔法戦士4人は春川家ラピスの部屋へと集まっていた。乙女たちが彩る部屋だが、会話の内容は決して華やかなガールズトークのようなものではない。表情は重く、机に置かれたノートパソコンを眺めている。

「はいです。このサイト、明日香ちゃんの言ってた通りやべーですよ」

 ラピスは額に汗を垂らし言う。
 ――カルティクスとハイローズの一戦から2日、住人が避難している学校の様子を見に行った春川さつきは同じクラスメイトであり、ラピスに冬のオーブを託した元・魔法戦士【冬尾明日香】から奇妙な情報を耳にした。
 それは学校内で【欲望の裏側】というサイトが流行っているという話だ。流行というのはごく一般的に必ず起きるものだ、元来問題になることでもない。一時期を過ぎれば人の記憶から忘れ去られる、しかし【欲望の裏側】に関してはそれで片付けられるようなものではなかった。

 このサイトは魔力が施されている。一般人には分からない魔法戦士用の案件があった。しかし冬尾明日香にはこの魔力の正体が、意図が分からない。そこで現在の冬の魔法戦士でありサポート役も務めるラピスに調べて欲しいという事になったのだ。
 ――そうして調べた結果は完全な黒。このサイトは閲覧した者に催眠をかける魔法が施されていた。しかしそれ単体では何の効果もない。着火する事で初めて威力を発揮する爆弾のようなものだとラピスは言う。

「これは、ボクの推測ですが恐らく【欲望の腕輪】と同じ効果があると思うです」

 欲望の腕輪という言葉にさつきが肩を震わす。
 【欲望の腕輪】というのはカルティクスが作った魔道具だ。一般人に装着させる事で、欲望に合わせた魔法能力を開花させるというもの。しかし一般人がありもしない能力を得る――現実離れの力を得るにはそれ相応の代償が必要で、今この時までに何人もの人間が失敗し、命を落としてきたかは分からない。
 さつきや裕子たちの担任もその犠牲者だった。感情が暴走し、欲のままに人を襲う人形となった先生は、カルティクスの凶剣によりこの世を去った。
そしてもう1人――さつきのクラスメイトである【大滝もん太】という男は力の解放に成功した。力を手に入れた彼は恋心を抱くさつきに何度も襲い掛かり、魔力空間で出会ったのを最後に失踪している。
 どれも魔法戦士ハルティエル――さつきが関わった事件で彼女に大きな傷を残した。だからこそ彼女にとって【欲望の腕輪】というのは恐怖の対象でしかなかった。

「でもこれのきっかけは欲望の腕輪と違って人の欲望じゃないよね? もしそうならサイトを見た時点でみんな欲望のまま暴走してるはずだもん」

 おしとやかな雰囲気に眼鏡――と外見から優等生のオーラを放つさつきの大親友である秋山しずくは状況を冷静に分析、ラピスもこくりと頷く。

「そう、そこが不明なのです。多分魔力だと思うのですが――それなら催眠かける時、一緒に送っちゃえば良いだけじゃないですか?」
「……調べてみる必要ありそうだね」

 しずくは意を決して重い腰を上げる。彼女の動きに裕子は眉を動かし、さつきの表情は陰が募り、ラピスは頭に汗模様を浮かべていた。
 実は彼女たちには調べる方法があった。ラピスが欲望の裏側を調べていたところ、魔力を持つ者だけが見える【地図】があったのだ。そこには先日、最高幹部2体が戦った研究所が示されていた。しかしこれは明らかな罠――気づいていたからこそ、ラピスはそこの説明を省いていた。

「ま、待ってください! もし行くのであればボク達も――!」
「ううん、それはダメだよ。ラピスちゃんはこれが罠だって分かっているから伏せていたんでしょ? だから私が囮になる」
「アキっ、それは……!」
「なっちゃん、敵が罠を張っているって分かっているのにわざわざ全員で向かう必要ないよ。それこそ敵の思うつぼになる」

 持ち前の頭脳で状況を分析したしずくは淡々と仲間達へ指示を出す。

「あらゆる状況に対応出来るラピスちゃんはここに残って。ハルちゃんとなっちゃんも待機、空霜市に魔物が出た時の対応をお願い。私が万一罠にかかって応答不能になった時は……その時はヘルプをお願い」
「アキちゃん、大丈夫なの? やっぱり私も……」
「大丈夫、何も戦いに行くわけじゃないよ。相手の企みを探りに行くだけ。もちろん正面から罠にかかりに行くつもりもないよ。出来る限り回避する努力はする。それに、私にはリーチェもいるし……」

 しずぐは豊満な胸に手を当て、秋のオーブを握り締める。彼女の中には【大滝もん太】の攻撃で【魔力吸収】の能力を失った小さなサキュバス【リーチェ】がいた。能力を失った彼女はしずくの魔力を貰って生きている存在だ。そのため忠誠を誓っていると言うが――周りから見ればただの親友にしか見えない関係だ。
 水色のツインテールを揺らす可愛らしい小悪魔がしずくを救ってきた場面は思いのほか多い。他の魔法戦士達が持たない切り札的存在でもある。

『今はしずくと運命共同体だから――この子に何かあったら全力で助けるわよ』
「ありがとうリーチェ。だからハルちゃん、そういった諸々を考えても、今回の調査は私が適任だと思うんだ。だから、任せて」
「……分かった。もし何かあった時は必ず助けるから」
「アキちゃん、お願いしますです」

 さつきの説得を終えると、その場にいたラピスも納得する。今回の作戦に全会一致したのを確認すると、しずくは外へと駆け出していた。
 しかし実は1人だけ、この今出来る最善と思われる作戦を快く思わない者がいた。しずくの後を追うかのようにショートの緑髪を揺らす。

「な、なっちゃん! さっきの話を聞いていたですか!? ボクたちはここで待機してましょうです」

 慌てて立ち上がるラピスの言葉も聞かず、夏陽裕子はそのままドアノブに手を置いた。

「アキはな――自己犠牲が強い奴なんだ。自分なら酷い目に遭っても良いって思ってる。ハルもよく危険な所へ向かうけど、ハルとは違う……アキは意図的に向かうんだ」
「? な、何の話ですか?」
「こないだのゲーム結界の魔物だってそうだ。自分が罠にかかってリーチェを待つ、なんてのは作戦じゃねぇ。ただの人任せだ。カルティクスに騙されてた時だって、アキは分かっていながら動けなかったんだ。自分は酷い目に遭いながらもずっと耐え続けて、ずっと誰かの助けを待っていたんだよ」

 次第にラピスも言葉の意味に気づく。――このまましずくを向かわせたら危険だ。一度納得したラピスも裕子の発する重みに決意が揺らいでしまう。

「なっちゃん、こっちは私とラピスに任せて。だからアキちゃんをお願い」
「ハルならそう言ってくれると思ったよ。足手まといだって言われようと、嫌われようとアタシは行くぜ。空霜市の魔物は頼む」

 それだけ伝え、裕子は部屋から出て行った。

「ゲーム結界の時足手まといみたく言われたのに、全く迷いがなかったです……」
「なっちゃんは私達以上に私達の事を分かってるから――。やっぱりなっちゃんはすごいや」
「ハルちゃん……。ぶーぶー、3人だけ友情を確認しちゃって。ボクだけ仲間はずれみたいな感じでズルいです~」

 さつきと2人になったラピスは、頬をふくらましながら空霜市の探索に励むのだった。

----------

■2■

あれ、わたし――

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 空調の効いてない廃研究所の一室、そこには黒くて極太の形をした管が蠢いていた。触手を連想させるそれは自立しており、一室の中央に立つ女性に卑しく絡み付いている。中央にいる女性は赤を基調としたローブと、その下に黒いワンピースを着用していた。そして衣服の上からでもハッキリと分かる二つの双丘。蒸し風呂のように暑い室内によって起きる発汗が衣服をベッタリと張り付かせ、最大の特徴である豊満なバストをよりくっきりと強調させていた。
 衣服だけでも特徴的だがそれだけではない。腰まで伸びる赤いロングヘアー、頭にはピンクの可愛らしいカチューシャ、どれも一目見れば印象に残る姿――。そんな秋山しずくが変身した姿の【スカイオータム】は中央で気を失っていた。

「んっ……う……」

 傍から見れば官能的な姿を晒していた彼女は、ようやく意識の淵から目を覚ました。

「あれ、私――。うそ……」

 身体にびっしりと張り付く衣服の不快感、僅かな頭痛に気だるい思考――捕まってから数十分は経っているだろうか? スカイオータムはまどろんだ感覚から頭脳を呼び戻していく。
 しかし呼び起こせば起こすほど、不可解な所がある。額からは体温とは違う、別の汗が流れていた。

(多分捕まるとは思っていた。けど――)

 スカイオータムは警戒していた。頭のキレるリーチェとも打ち合わせをし、魔力反応がない所から侵入を試みたのだ。しかしそこから先の記憶が全くない。TVの電源を切ったかのように真っ暗な空間――そしてここへ繋がる記憶の糸。何度思い返しても切れた糸が繋がらない。これらの思考が彼女の奥底に震えを与えていた。

「魔力が全くない場所から侵入してこんな事って――」

 そしてもう一つ。連絡が取れない。これは以前戦ったゲーム結界でもあったため、想定はしていた。しかし、オーブの中にいるリーチェにすら連絡が取れないのだ。いくら心の中で呼びかけても伝わらない。だがオーブの中には間違いなく存在している。それは確かに感じていた。
この、かつてない理解不能な状況に思わず首を振るスカイオータム。そこへ、全ての疑問に解を与えてくれる第三者――魔物が現れた。
 それは黒衣の肌を身に纏った、黒と黄色を基調とした魔物――。先日ハルティエルの言っていた情報と一致する。

「あなたがハルちゃんの言っていた……。エレクトロ・ジャックですか?」
「その通り。スカイオータムよ、オレはお前を待っていた」

 奥底にあった震えが収まる。彼女の中にある疑問がE・ジャックの存在で全て解消されたからだ。この魔物は【全くの無から攻撃出来る】電信操作という能力を使える。その力はハイローズの虚を付けるほど――。自身が虚を突かれるのも無理はない。しかし、疑問は解消されたとはいえ、自分の間抜けさ加減に奥歯を噛み締めた。

(そうだ、研究所のケーブルは全てE・ジャックの支配下にあるんだ。何でそんな事すら気づかなかったの私……)

 不甲斐なさを内に飲み込み、今度は「自分を待っていた――」という言葉に着目する。
 そしてすぐに言葉の真意に気づいた。先ほどから自身に絡みつく触手ケーブル、これらはスカイオータムの純粋なエネルギー、高純度の魔力を奪っていた。少なくとも脱力感を覚えるスカイオータムにとってはそう感じた。
 すると答えが見えてくる。欲望の裏側というサイトで種を蒔き、【魔法戦士の魔力】という水で一般人の能力を咲かせる。これが奴らの目的だったのだ。自分がそれに一躍買ってしまった事に身体を震わす。しかしそれらを堪え――重い唇を開くのだった。

「何故、魔法戦士の魔力なんですか? ハルちゃんからある程度の話は聞いていました。カルティクスの拠点も強奪したようで……。つまりあなた達はラピスちゃんの魔力結晶を持っているはず――。何故わざわざリスクある方を選んだのですか?」
「ほう……。スカイオータム、待っていたの一言でそこまで汲み取ったか。流石に話が早い。そう、人間の欲望を解放させる――【欲望計画】とでも名づけようか。それらはオレの魔力でも、ラピスの結晶でも開花するのに何ら問題はない。なのに何故呼んだか?」

 最早種はいつでも開花出来る、といった口ぶり――。実際その通りだ。彼らは自爆した2勢力とは違う。潤沢な魔力を持っている。それが何故、サイトに地図まで載せて計画を破綻させる可能性のある脅威を呼び寄せたのか――?
 それらの答えは、E・ジャックが示す黒い指の先――TVなどを映すカメラにあった。

「その答えは【見せしめ】だ」
「っ!」
「いま、欲望の裏側ではこの場面が生放送として行なわれている。これがどういう事か分かるかな?」

 いじらしく問いかける黒衣の魔物E・ジャック。聡明なスカイオータムは僅かな時間である可能性を閃いた。

「これを見せしめというなら……私の負けた姿を晒して、自分たちにもこんな事が出来ると思わせるため……ですか。その方法は……まあ、三大欲求で考えるなら性欲――。私を犯す姿を撮影するつもりなんですね」
「本当に理解が早いな。その通りだ」

 人間というのは欲望に満ちた、嫌な言い方をすれば醜い生き物だ。今もこうして怪しげな放送と思いつつも見ている者達がいるのだろう。興味本位で開き、それが無心病や大量失踪事件に繋がる可能性もあるというのに――。人は怪しげな箱を置かれ、開けずにいる事を我慢出来ないのだ。

「そう、貴様が敗北すると同時に欲望の裏側を見てる者達が全員開花する。どうだ、心が高揚するだろう? いま、お前は現在この放送を観ている124人の人生を握っているのだ。欲望の裏側は空霜市限定の放送だが――それでもまだまだ増えるぞ?」
「不愉快極まりないですね。あなた達の薄汚い欲望、私の魔法で洗い流してあげますよ」

 スカイオータムの目つきに怒りが灯った瞬間、官能的に絡みつく全てのケーブルが大地の刃によって消失した。魔法の杖を無から生成し、眼前にいる憎き敵へと向ける。

「魔物のくせにお喋りなのは、やっぱりカルティクスの魔物ってことですね。こうなってしまった以上、すぐにあなたを倒して種を消してもらいます」

 本来なら諜報でこれらの目的を聞きたかったが、今頃悔やんでもしょうがないこと。加えて奴はケーブル内を移動出来る。恐らく逃げる事も不可能だろう。だからこそ彼女は吹っ切れた。ここではもう、戦うという選択肢以外ないのだ。

「なるほど、情報通り好戦的な一面も持っている……ということか。良いだろう、オレも自分の実力が魔法戦士に通用するのか試したかったところだ。楽しませてくれよ、秋の魔法戦士?」

 しかしスカイオータムは――頭の隅に淀みを残していた。圧倒的不利だからか? 人間たちを巻き込ませないためか? それらの思考にジャミングされ、淀みの答えに辿り着けなかった。
彼女自身がそれに気づくのは――全てが終わった時だった。

----------

■3■

 ――なっちゃんにはきっかけが足りなかったんだよ。私たちみたいなきっかけ。私たち魔法戦士は四法柱と対極……本来なら互角の存在なの。
 それなのに真っ向から勝負して、ハイローズの部下に遅れを取るわけがない。攻撃が通らなかったって言うけど、なっちゃんがその気になれば防御特化の私にも攻撃出来るよ。魔法空間で私と戦って勝利した事、もう忘れちゃったの?
 それなら思い出させてあげる。ハルちゃん達は魔法戦士の中でも特別だけど、なっちゃんや私だって四法柱と互角に戦えるはずなんだから。
 それともう一つ、誤解があるから伝えておくね。こないだの戦いでラピスちゃんよりなっちゃんを優先して助けた理由――あれね、ラピスちゃん側は私じゃどうにもならなかっただけだよ。助けられる方を優先しただけ。だから、気を落とさないで。

――私はなっちゃんを弱いと思った事は一度もないし、いつでも頼りにしているんだから。


 スカイオータムが敵に捕らわれてから数十分、すぐさま後を追って飛び出した夏陽裕子【夏の魔法戦士 エテナイト】はある魔物に捕まっていた。蛇の身体と、鋼のように筋肉質な肉体を持つ蛇の魔物【ベリトア】。ついこないだエテナイトに完勝した魔物と再び、以前と同じ場所の河川敷で相まみえていた。
 相まみえていた、は若干の語弊がある。スカイオータムを追っていたエテナイトはその道中でベリトアに捕まったのだ。ベリトア級の魔物になるとラピスが空霜市に張った人避けの結界は通じない。「私について来なければいま外に出ている一般人を皆殺しにする――」そう脅されやむを得ずの行動だった。

「ふん、相変わらず貧相な魔法服だねぇ。言っておくが今回は容赦しないよ? あんたが泣き叫んで許しを求めても、いたぶっていたぶって――最後は魔力源として使わせてもらうよ」

 2日前、スカイオータムと特訓したと言っていたエテナイトだが、衣装そのものは変わっていなかった。小柄だが引き締まったプロポーション。それを見せ付けるようなスポーツブラを連想させるトップスと、筋肉と柔らかさを兼ね備えた下半身をピッチリ包み込むスパッツ、その上にタイトスカートを履いているだけの衣装だ。どちらの衣服も黄緑色を基調にしており、夏に相応しい色合いではある。
 しかしベリトアの言うとおり、魔法戦士にしては露出が多すぎる。肌色の面積の方が多いのではないか、と思うほどだ。これではいくら肉体が強化されているとはいえ、殴られたらその分ダメージも大きいだろう。

「んん~、さっきから怖くて何も言えないのかい? もうあのバカの撤退命令もない。私と会ってしまったのがお前の運の尽き。今度は――」
「御託は良いからさっさとかかってこい」

 開口一番、ベリトアの内側を激しく燃焼させる。無言の相手にけけら笑う魔物。そこにさっさとかかってこい、だ。これではまるでかませ犬ではないか。自分が完膚なきまでボコボコにした――そんな相手に格下扱いされているのだ。怒り心頭のベリトアは言葉通り、怒りを頭皮の蛇頭に乗せ、エテナイトへ攻撃を開始した。

「はん! 威勢が良いのは相変わらずだが、あんま調子にのんじゃ――」

 しかしベリトアは気づかなかった。何故、あれだけの事をされた相手が何の抵抗もなく河川敷までついて来たのか? 何故、真っ直ぐな瞳で自身を見据えていたのか? 勝利の美酒に酔っていたベリトアは、思考も酔っていたのだ。

「ふべらっ!!」

 蛇の頭を軽快なステップで回避したエテナイトは一瞬の間で間合いに詰め込む。虚を突かれたベリトアだが、まだ問題ない。相手はあの魔法戦士最弱エテナイトだ。一度も自分の身体を傷つけられなかったあの、エテナイトだ。いくら攻撃しても当たるわけがない――それらの慢心が、自慢の身体へ風穴を開けてしまった。

「お、あ、ご、げ……?」

 まるで状況を理解出来ないベリトア。口からは紫色の、ペンキのような液体を流している。そして見上げた先には、先日泥すら舐めていた魔法戦士が見下している。

「な、……えっ……?」
「集中力だ。昔のアタシは変身する事に躊躇っていた。そりゃ初めて変身した時はハルみたくラピスを守るとか、アキみたく親のためにとか、そういう決意がなかったからな。ラピスの時だってそうだ。あいつはオーブを託された時、アタシ達みんなを守ると強い決意で変身した。アタシだけ、違っていたんだ」

 夏陽裕子の初変身は偶然から起きた出来事で、人には言えないとても恥ずかしいものだった。変身した姿を両親に囃し立てられ、姉にはコスプレと嘲笑された過去を持つ。そのため極力変身しないようにしていた。ラピスからオーブの事を知り、成り行きで魔法戦士になったという感じだった。
 しかしそれらを諭された今のエテナイトは違う。他の3人と同じ、立派な魔法戦士へと進化しようとしていた。

「は? あぁ? そんな決意一つで、私の身体に……こんな、こんなぁ!!」

 激昂し、再び襲いかかる――っが、今の彼女はもうエテナイトの敵ではない。豪腕を軽く回避すると、エテナイトは全身をバネのように回転させ、魔力の集中を開始する。

「それでな。確かにアタシは魔力に関しては半人前だが、それも集中力で補える。魔力を一点に絞る。それを集中する、イメージする」

 エテナイトの持つ短剣に美しい黄緑色のエネルギー波が帯びていく。先日のバラつきが見えたエネルギーの刀身ではない、まるで職人が洗練して洗練し尽くした日本刀のように綺麗な刀身。そこに持ち前の運動能力を相乗、溜めた肉体のバネは大きく螺旋を描き――まるで自分が銃弾にでもなったかのように、一点に集中した渾身の突きがベリトアの胸部を貫いた。

「ごぶぁ!!!」

 紫色の飛沫を撒き散らしドロを舐めるベリトア。たった二発で勝敗は決した。

「確かにお前とアタシは相性悪いな。そんな亀みてーな動きじゃ、アタシを捉えられねぇよ」

 確かにベリトアの持つ鋼の肉体は物理特化のエテナイトに相性が悪い。しかしベリトアも、魔法戦士最速であるエテナイトが相手ではカウンターでも狙わない限り、攻撃を避ける事も、当てる事も出来ないのだ。言うなれば互角、ではあったが――均衡は完全に破られた。

「さて、アキが待ってんだ。さっさと決着を――」
「ま、待って!!」

 戦闘開始から5分、決着がつこうとしたその瞬間――そそくさと現れた植物の魔物が触手を使い、ベリトアを自身の手元まで引き寄せた。瀕死のベリトアを救ったのは、彼女と同じくしてエクスプロイットを裏切った四魔の一匹【トリアーチ】。
彼女も人型の容姿をしてはいるが、体躯は完全な魔物だ。植物色の肌に加え、下半身を丸々飲み込む赤い花、額には青い花が咲いている。一見綺麗にも見えるが、それらは毒々しい不気味さを放っていた。
 そんな彼女の登場に対して舌打ちをするエテナイト。頭の中はスカイオータムの安否でいっぱいなのが窺える。

「そっちから仕掛けておいて待ったすんなよ? 邪魔するならお前も斬るぞ?」
「ま、まあそんな恐い顔しないでよ。こいつのした事は謝る――。それに私の知ってる情報も話すからさ。こいつを見逃しちゃくれないかな? 最も――もうこいつにトドメを刺す時間なんてないと思うけどね」

 こいつ――という言葉に彼女の内面が見える。髪に隠れた目から放たれる鋭い眼光。下手に出てはいるがトリアーチという魔物は――。

「どういう意味だ?」
「自分だって分かってるでしょ? スカイオータムはもう捕まっている。あなたが助けに行かなければきっと酷い目に遭うかもねぇ」

 目が開く、口元が渇く。エテナイトが考えていた予感は的中したのだ。加えてベリトアという不幸の遭遇。思わぬ時間も取られてしまう。全てが敵の思惑通りに進んでいた。

「私の言葉が嘘だと思う? それならその子に聞いてみなよ」
「なっちゃん!!」

 自宅待機していたラピスがここに来る、という事実がトリアーチの真実を物語っていた。一瞬言葉を失っていたエテナイトだが、すぐさまラピスの方へと向かった。

「ラピス、どういう事だっ!?」
「悔しいですが、そいつの言うとおりです! このままだとアキちゃんが、アキちゃんが負けるです! あぁ、説明している暇はないですよ! ハルちゃんはもう向かっているので、行きながら話しますです!!」

 ラピスの慌てぶりにいよいよ事態が切迫している事が伝わる。しかしエテナイトも、ラピスも、流石に無傷の魔物を前に背中を向けるほど気は緩んでいない。

「いいよ、行って。むしろこの状況じゃ私に勝ち目がないから、見逃してくれると嬉しいんだけど……」
「なっちゃん、行きま――あぁ、待ってください! ボクも一緒に行くです!!」

 エテナイトは「行って」の時点で走り出していた。ラピスが駆け出す頃には影しか見えないくらいに――エテナイトは全速力で駆け抜けていく。
 こうして余計な時間を食わされたエテナイトとラピスは廃研究所へ向かうのだが――この場の始末が終わっていない。

「はは、ひどい言われよう……。けど助かったよトリアーチ。まあこんなボロボロに負けたんじゃ仕方――うっ!!」

 トリアーチには別の目的あった。魔法戦士2人を前に対峙するリスクを負ってでも達成したい目的――。スカイオータムの状況を利用し危機を脱したトリアーチは【それ】を実行する。
 黄土色の肌に、岩肌の尻尾に、何本もの植物が突き刺さる。注射器のように鋭い触手は、採血するかのようにベリトアの能力を吸い上げ始めていた。

「! あ、あんた一体なにを――!!」
「お前、もう用済みなんだよ。身の程をわきまえず勝手に動き回りやがって。まあそのおかげであんたの石化能力を奪取する機会が出来たけどな」
「トリアーチ、あんたっ……!!」

 触手がポンプのように吸い上げていく。ベリトアの覇気も、体力も、そして命さえも――。エテナイトに重傷を負わされた今のベリトアでは、もう――。紫の瞳が黒く染まっていく。

「な、なんでさ……。私たち、なか、ま……じゃ……」
「裏切っておいて仲間を語るとか、笑わせるなよベリトア。今のあんたは落ちこぼれのバニアやリーチェより無様だね」
「ト、リ……」
「まあ、あんたの石化能力は大事に使ってやるよ。だからもう、おやすみ」

 こうして――四魔の一角は同格の手によって崩れ落ちた。

----------

■4■

「言っておくが戦闘に乗じてカメラを壊しても無駄だぞ? ここのケーブルは全てオレの能力で出来ている。電信、情報を送信する事など造作もないことだ」
「分かっていますよ。ここを切り抜けるには、あなたを倒すしかない事くらい」

 場所は戻り、廃研究所。拘束を解いたスカイオータムは杖から水流の魔法を放った。鋭く流れる川のようにE・ジャックへと向かっていったが、この一撃は難なくかわされてしまう。しかしこれは彼女の想定内、動いた方向へ再び杖を構える。っが、ここから……杖を向けていたの相手を見失うという、彼女の想定外が起きた。

「えっ!?」

 電信操作でケーブルの中に逃げたのか、すぐさまケーブルに杖を向けるがもう遅い。背後に回っていたE・ジャックの回し蹴りが彼女の側頭部を捉えるっ!

「がっ!」

 思わずよろけるが、それ程ダメージはない。彼女は防御の魔法戦士だ。魔力も込められていない一撃などは容易く耐えられる。すぐさま攻撃した方向へ杖を向けるが――またしても姿を見失う。

「遅いな」

 再び背後に回られ、右肩をトントンと優しく叩かれる。慌てて振り向くと同時に、今度はE・ジャックの右フックが彼女の左頬へ直撃した。

「ぐっ!」

 ぐるぐる回る思考を整理し危機を脱するため、一旦飛び退くスカイオータム。

「こんなものか? 3秒、考える時間をやろう」

 僅か一瞬のやり取りで余裕すら見せるE・ジャック。ズキンと僅かに痛む頬を堪えながら、必死に頭を回す赤い魔法戦士。
 ケーブルに入った素振りは見られなかった。っが、E・ジャックはステルス魔法に長けている。彼ならあり得るかもしれない。何であれ全く捉えきれないというのはまずい。いくら防御魔法が強くてもダメージは受けるし、蓄積していく。
 この間僅か2秒――スカイオータムは標的を周囲のケーブルへと切り替え、水流の刃で引き裂いた。

「これなら電信操作でケーブルに潜ることは出来ない。可能性を一つ潰っぶっ……!!!」

 一度余所見した瞬間、今度は彼女の腹筋に黒衣の拳が放たれた。酸素が押し出されるような息苦しい感覚にオータムの目が見開く。

「おっ、あ……」
「オレは走って殴ってるだけなんだが――こんなものか?」

 綺麗なたれ目が苦痛で線へと変わる。痛みを堪えた彼女は再度距離を取り、今度は周囲に防御魔法を展開した。

「げほっ、げほっ……あ、あまり、舐めないでください。私はまだ、十八番の魔法を使っていません」

 そう、今まで後手になったのはスカイオータムが先手を取ろうとしたからだ。本来の戦法は防御魔法による相手の疲労、反撃を狙う後手の戦術だ。彼女の周りに展開された光の障壁、これにはE・ジャックも首をかしげる。

「なるほど、これでは確かに攻め込めないな。それならこいつを試してみようか?」

今度はE・ジャックに生えた4本の尻尾が触手のように蠢き、光の障壁へと襲い掛かった。雷を纏っているのか、尻尾がぶつかる度、スパークが発生する。
しかしここは流石のスカイオータム。いくら触手が殴りかかっても障壁はヒビ一つ入らない。こうなると必然的に均衡状態となる。

(攻撃力・速さもあっちが上、魔法の威力も私と同じくらい……かな。ハルちゃんに似た万能型っぽいね。私が最も苦手な相手だ――)

 スカイオータムが得意とする相手は、言うなればエテナイトやラピスのような攻撃特化型のタイプだ。自身の欠点である攻撃力を相手の力を使って補える。さらに攻撃型は耐久力に不安があるため、大体はその一撃で沈む。しかしバランスの良い万能型は耐えられる。しかも防御以外は全て格上、戦いづらいことこの上ない。

(それならこのまま耐えて――ハルちゃん達が来るのを待つ!)

 一向に崩れる気配のないスカイオータムの要塞。このままいけば彼女の思惑通りに事を運べるが――。

「ふむ、これは良くない。良くないな」
「ふふ、私の障壁はそう簡単には破れませんよ?」
「この膠着状態は動画的によろしくない。観戦している者はいずれブレイン様の配下に加わる者たちだ、しっかりファンサービスをしてやらなければな」

 その一言は侮辱だった。舐められている、なんてものではない。まるで相手にしていないのだ。冷静沈着、優等生であるスカイオータムも流石に頭へ血が上る。しかし感情を堪えてひたすら助けを待つ戦法を取る。

「わ、私を挑発して攻撃に向かわせるつもりだったのでしょうが、そうはいかないですよ。こんな攻撃、耐え切って見せます」

 奴が考えているのは動画の魅せ方だけ――助けが来てしまえば足元すくわれると知らず、ただ時間を浪費すれば良い――。そんなスカイオータムの考えは次の瞬間、光の障壁と共に打ち砕かれた。

「えっ!! きゃああああああ!!!」

 防御を失ったスカイオータムに触手の雨が降り注ぐ。鞭のようにスナップを効かせた4本の触手は、彼女の肢体に赤い線を作り、赤いローブを引き裂いていった。

「あぁっ、いたい! やめ……あぁっ!!」

 次々と引き裂かれるローブ。黒と桃色で形成されたストライプ模様のサイハイソックスからも白い素肌が露わになっていく。そして一本の触手は腰へと絡みつき彼女の動きを完全に封じた。そこからはパァンという軽快な打撃音を連発し、彼女という楽器を奏で始める。

「あっ、ん……この! やだ……」
「その汗で張り付くローブもいらないだろう?」

 さらに二本の触手がローブと黒のワンピースの間へ潜り込むと――

ビリビリビリィッ!!

「っ!! いやぁぁあ!!」

 まるで紙を素手で破くかのように、ローブを真っ二つにされてしまった。緩んだ拘束触手からハラリと脱げたローブは、彼女のワガママボディを解放してしまう。下は黒いワンピース1枚、いわば下着同然の格好だ。コンプレックスでもある巨乳についた二つの突起も、衣服の張り付きでしっかりと、形が浮かび上がっている。

「い、いや……いや……」

 首を振り、自分の姿に目を震わす。戦闘に集中して忘れようとしていた事が脳裏に浮かび、熱気の裏にある冷たい空気を感じてしまう。

「良い表情になってきたな。そうなってくれなければ動画栄えしないというものだ。どれ、もう少しスパイスを付け加えてやろう」

 E・ジャックが指を鳴らすと肩を震わすオータムに更なる追い討ちがかかった。

『おっ、おぉーでっけー。こんな子が今から犯されるって、これマ?』
「っひ!?」

 それは閲覧者の声がこちらに届くという――最もされたくない事だった。今の彼女にとって最大の恐怖はこの姿を撮影されている――そして、見せしめに陵辱すると宣言されていることだ。
一般人に自分の痴態を晒される。今まではあまり実感のなかった彼女だが、声が届く事によりそれが鮮明に、くっきりと頭へよぎってしまった。

『マジかよ。これ、なんかの撮影? こんな面白いもの他にねぇぞ?』
『このサイト、空霜市限定なのって勿体無いよなー。とりあえずSNSに拡散させとくか』
「い、いや……! やだ。見ないで……止めて」

 いまの自分はまるで戦隊アニメでピンチになってるヒロイン――。あの立場なのだ。普段は何気なく見ていたが、実際その立場になるとこれ程怖いものはない。TVの中にいるヒロインは誰も助けてはくれない、負ける事を望んでいる者すらいる。そんな卑しき者たちを前に、大切な身体を晒している。羞恥と恐怖で瞳が濡れそうだった。

「どうした? もう戦意喪失か?」
「そんな事、ありませんっ!」

 しかし彼女は負けない。連絡が途絶えた事で仲間たちがきっと救出しに来てくれるはず――。E・ジャックさえ倒せば、全て丸く収まるはず――。
 この決意で震えを吹き飛ばし、心を吹っ切ったスカイオータム。今度は自分から攻め込んでいく。黒いワンピースが翻り白のショーツが映る――そんな事を気に留めて勝てる相手ではない。

「はぁぁ!!」

 衣服の枷から解放された暴れる胸を押さえ、今度は大地の魔法を一室全体へと繰り出した。

「これなら逃げる場所もないでしょ!? 食らいなさいっ!」
「ぐうっう……!」

 全体へ吹き出した三角錐状の岩槍は、E・ジャックの尻尾を、肩を引き裂いた。しかし弱い。全体魔法で分散された威力は、切り裂く事は出来ても貫くことは出来ない。やはりスカイオータムが勝利するには、敵の力を利用した反射魔法が必要不可欠だろう。

「まだよ!! アクアストリーム!!」

 続けて動きが止まったE・ジャックの周囲に水の竜巻を繰り出す。魔力の込められた水の牢獄、これではE・ジャックも迂闊に動けない。スカイオータムの的確な一撃一撃が、徐々に反撃の狼煙を上げていた。聞こえる外野の声も『あれ、反撃?』と疑惑の言葉へ変わり始める。

「よし、動きが止まった。ここで今度は全体化じゃない、全力の一撃をぶち込んであげる!!」

 スカイオータムが魔力を溜め、水の竜巻内を埋め尽くす岩石を振り下ろしたっ! まるで巨人が人を踏み潰すかのような強力な一撃、プレッシャーがE・ジャックへと直撃する。

「ぐおっお……!」

 直撃しても水の竜巻は解かない。この一撃で倒れるような魔物ではないからだ。スカイオータムは激情を魔力に込め、再び岩石魔法を放つ。

「ぐぅぅ……!!」
「まだ、まだぁ……!!」

 他の魔法戦士たちが来るまで持ちこたえる。強い意志を込めた一撃――しかしそれは逃げの一手ではないだろうか? 徐々に、次第に、スカイオータムの決意が熱を持った飴玉のように溶けていく。そして思う。

本当にこのまま、耐え切る事が勝利なのだろうか?

「少し、見くびっていた。若干だがダメージはあったぞ。だがやはり軽いな。この程度ではオレは殺せん」

 突如水の竜巻から黒衣の拳が飛び出す。そして、腕・身体と飛び出し――自分を犯そうとする漆黒の悪魔が姿を現した。

「はぁ、はぁ……。ま、まだよ」

 やはり全力の一撃を持ってしても、E・ジャック級の魔物になれば倒せない。相手の力を借りる必要がある――。頭では分かっていてもその戦略を考えない。リスクを負おうとしない。彼女の思考は「耐えれば助けが来てくれる」という希望で濁っていた。

「そろそろ頃合いだな。スカイオータムよ、最後に一つ助言してやろう。そんな逃げ腰だと負けるぞ?」

 とうとう敵にすら考えを悟られる始末。全力魔法の連発で息は上がり、動悸も早くなるスカイオータムにとって、この一言は重く響いた。

「んっ、あぅ……あっ、あん!!」

 自由になったE・ジャックは再び近接戦で、腹部、胸部に拳を、足首にはローキックを放ち的確にダメージを与えていく。
彼の尻尾も健在だ。杖を構える腕に巻きつけば、バリバリと激しい音を放ち放電を開始していた。

「あぁぁぁぁぁあああ!!」

 疲労と魔力低下が重なり、十八番の防御魔法も機能を失っていく。戦いはとうとう佳境へと入っていた。ふらつき、瞼が沈む彼女に一切の容赦はない。今度は両脇を押さえると、そのままニードロップを腹部へめり込ませた。

「ぐぼっ!! おっ、ご……」

 大きく肉が軋むほどの一撃。あまりの苦しさに膝を着こうとするが、彼の持つ触手は倒れる事を許さない。

「はぁ、はぁ、はぁ……ぁ、ぁ……んんぅ」
「どうやらもう抵抗する気力はないようだな」

 最早スカイオータムの足は柔らかい棒、自分の重さにも潰れ、彼の支えがなければ倒れてしまう状態。
そのためE・ジャックに引き寄せられば自然に彼へ寄りかかる体勢となる。そして目の先に映るのはカメラだ。頭では次の行動を予知出来ても、肝心の身体が動いてくれない。
 そしてとうとう、汗で張り付く黒いワンピースの間に、乙女の柔肌に、漆黒の魔手が入り込むことを許してしまった。

「い、いや……」

 抱きかかえられた状態で始まる愛撫。固めた拳ではない、色を塗りたくるような優しいなぞりで、まずは主張の激しい胸を味見する。

「これが男どもを誑かす卑猥な胸か。なるほど、良いものを持っているじゃないか」
「止めて……。汚い手で……触らないで」

 ある程度感触を味わった魔物は、今度は揉み解し、巨乳特有の弾力を堪能する。衣が擦れる音、魔物の手が僅かにズレればピンクの突起が見えそうなギリギリ感が、カメラ越しにいる男達の劣情を誘った。

「ふぅ、あぁ……やだ。止めて……」

 脱力した身体に甘い痺れが混ざってくる。空調が効かない研究所の熱気はやがて、ピンク色の熱気へと姿を変えていく。徐々に行為もエスカレートし、ひらひらとしたワンピースのスカート部分へも手が伸びていく。

「いやっ……!」

 乙女の湿った肉を衣服越しから味わっていく。這い寄る鋼鉄の指先は花弁の割れ目を何度もなぞっていた。もちろんひくひくと火照る双丘への愛撫も忘れない。乳輪をなぞり、乙女のサクランボをキュッと摘まみ、女性の心を刺激する。

「はぁ、あぁん……! あっ……ちが……」
『おいおい、今の声――』
『やっば、殴られてた時と全然違うじゃん。エッロ』
『捕まった時点で三回は男汁出しちゃったのに、やっと本番かよ。うひひ、まだまだイケるわ』

 生理的に発してしまった甘い言葉。触られるたび吐息が漏れる、押し殺しても声が漏れてしまう。E・ジャックの愛撫は素人のそれとは違う、明らかに人間の事を知っている動きだ――。
なぞった右の指は次第にショーツ越しから女の肉壷へと侵入し、陰核へも触れ始めた。

「あっ、そこは……ダメ……やめて……!」
「ん? この汗に混じって流れる液体はなんだ?」
「はぁ、んぅ……それは……はぁ……ぁ……」

 Y字の間から零れるくちゅくちゅという水音、観客たちの声も息を呑む音へと変化する。汗とは違う、愛液が僅かばかりショーツを抜けて、太ももへと伝っていた。

「どれ、少しファンサービスといこうか」

 E・ジャックはすかさず尻尾触手で両足を持ち上げ、瞬く間にショーツをズリ下ろした。

『おぉぉぉぉおお!!!』
「えっ………………いっ…………いやぁあああ!!」

 画面越しからの歓声と少女の羞恥の叫びが同時に木霊した。まだまだE・ジャックの鬼畜は留まる事を知らない。あろう事か脱がしたてのほかほかショーツを、濡れたクロッチ部分を画面に見せつけたのだ。魔物に愛撫されて濡らしたショーツをわざわざ見せる所業、スカイオータムの目尻には涙が浮かぶ。ここから逃げ出したい気持ちに襲われる。

『うおおお、なんだあいつ。最高だぜ!!』
『パンツ濡れ濡れじゃねーか、このド淫乱女め!!』
「いや、いやぁ……止めて。お願い、見ないで……」

小刻みに震えるスカイオータム。彼女は男たちの盛った歓声も耳に届かないほど、羞恥の渦へ飲み込まれていた――。怯える彼女などお構いなく、E・ジャックの右手はショーツを掴んだまま再びデルタ・ゾーンへと侵入していく。

「どうだ? 画面にいるお前達。お前達も欲望を解放させれば、オレのように女をはべらせる事が出来るぞ? もちろん見ている女もだ。従順な男を手に入れたいだろ?」
「あっ、んぁぁ…、ふぁ……ぁ……。やめ、て。もう、弄らないで」
「こうやって実力で従えることが出来るのだ。もう法律なんてもので守られる必要はない。貴様らが法律になるのだ」

 見えなくても分かる。いま、この生放送を見ている者達は揺らいでいる。そしてスカイオータムも。快楽と羞恥に折れそうな心が、使命感という決意で再構築されていく。

(そうだ、私がここで負けたら――この放送を見ている人達が全員……)

 彼女の魔力で開花し、欲望のまま動く怪人へと変貌を遂げる。
そんな事になったら無心病、大量失踪事件なんて比ではない。空霜市そのものが壊滅してしまう未曾有の大事件になるだろう。それだけは食い止めなければならなかった。

「んああっ!!!」

 心を鼓舞したスカイオータムは水の爆発を引き起こし、無理やりE・ジャックと距離をとる。笑っている足は強い心で黙らせた。

「ほう、まだ抵抗する気力あったか。そうでなければな。あのまま犯しても面白くないし、貴様に教える事が出来ない」
「はぁ……はぁ……ふぅ。な、何を教えるっていうんですか? 性教育なら間に合っていますのでお断りですよ?」
「そうだな、言うなれば完敗という味だ。貴様に完敗という苦い、一生忘れる事の出来ない傷を刻み込んでやる」

 言葉を発したE・ジャックは閃光に包まれ、今戦い最高の雷を身に纏った。今までは力をセーブしていたのか? そう思わせるほどに強い光――しかしそれこそスカイオータムが待ち続けたもの。

「特別にオレの最高の一撃で敗北させてやろう。その後は、ひくひくした貴様の穴を満たしてやる」
「結構です!」

 両手を構え、受けの体勢を取るスカイオータム。そこへ、一室を壊しかねない最大の雷撃波が放たれたっ!

「っ! あぁぁぁぁあ!!!」

 スカイオータムの手元に虹色の障壁が展開される。問題なのは満身創痍の状態で、彼の魔力を受けきれるか? 発するまで一抹の不安はあった。しかしここだけは負けない。負けるわけにはいかない。彼女の強い思いにオーブが応え――虹色の障壁はかつてない輝きを放った。展開された障壁は吸収に成功――雷撃波の支配権はスカイオータムへと移る。。

そして――

「魔法反射<<リフレクション>>!!」

 スカイオータムが放つ最高の一撃が見事、E・ジャックへと直撃した。

「はぁ、はぁ、はぁ……はぁ……」

 手応えはあった。しかし、しかしだ。スカイオータムにはずっと引っかかっていた事がある。頭の隅に残った淀み、それがまだ解決していない。そしてこの淀みが、彼女へある予感を与えた。

 ――もしかして私は、全て掌で踊らされているのではないか? と。

 全てが上手くいきすぎている。まるで学校の体育祭のプログラムを淡々とこなしているような……自身では全身全霊で挑んでいたつもりだが、戦闘の流れに大きな違和感を抱いていた。E・ジャックは何度も拘束し、攻撃を繰り出していた。いくらでも倒せる機会はあったはずだ……。

「そうだ。思い返してみろ。貴様を捕まえた時、何故魔力吸収する必要があった?」

 スカイオータムが考えを放棄していたこと。彼は倒してから魔力を吸収する事で開花させると言った。そこで魔力吸収する事は矛盾している。

「何故、オレの尻尾を受け切れなかった?」

 そう、スカイオータムの防御能力ならE・ジャックが放った先ほどの雷撃波さえ防げる。防御能力に関しては魔法戦士の中で群を抜いているのだ。それが触手の猛攻に4分程度しか持たなかった。
 そこでスカイオータムはようやく……全ての事柄に気づいた。

「オレが吸収していたのは魔力ではない。貴様の【防御能力】だ。あの拘束時間分、ずっと吸い取っていた。だから貴様の切り札リフレクションも、この【防御能力】の前には通用しない」
「そ、そんな……」

 彼の戦いは全て動画の演出――場を盛り上げるための道化だった。足元が崩れ落ちる感覚を味わうスカイオータム。E・ジャックはそのままネタばらしを続ける。

「そして貴様は助けを待っている戦法を取っていたが、それも愚行。オレの意識遮断結界で捕まったのを忘れたのか?」
「っ!?」
「あの結界はまだ健在だ。お前のお仲間は避けられるかな? くくく……」

 時間稼ぎをしていたのはスカイオータムではない。E・ジャックの方だったのだ。彼はスカイオータムを囮に、判断能力を失った仲間が捕まるのを待っていた。魔法戦士全員が引っかかれば全滅は必至、今度は今の彼女みたいに抵抗すらさせてもらえないだろう。

「み、みんなに連絡しない――っ!?」

 連絡手段も遮断されている――それすら見越していた。

「それなら……!!」

 ダメ元でE・ジャックに背を向け脱出を試みるが――

「きゃあああああああああ!!!」

尻尾から放たれる電撃波により、スカイオータムはとうとう地面へ突っ伏してしまった。時間にしては40分、長い戦闘にようやく決着がついた。

しかし――イベントはまだ終わらない。

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■5■

 これは今回の首謀者であり第四勢力の主であるブレインの作戦であった。地図という撒き餌に魔法戦士を呼び寄せ見せしめに敗北陵辱させる。
――しかしそれらを可能にしたのはやはりE・ジャックのステルス魔法。流石、対魔法戦士用の魔物と云うべきか? 彼がいたからこそ全て上手く動いた。今作戦のMVPは間違いなく彼だろう。
 さて、そんな脅威に捕らえられた自己犠牲のお姫様は、いま再び、青い性欲を満たすネタとして使われようとしていた。すでに彼女は天井からぶら下がるケーブル型の触手に拘束されており、愛液の光沢で艶やかさを増した桃色のアワビを無機質な視線の前に晒していた。
 かくいう彼女も身体を強張らせ、僅かばかりの抵抗を見せるが、もう触手に支えられているのがやっとの状態だ。羞恥の赤みを顔に写し、熱い視線に涙を浮かべるだけ。

「や、止めて……」

 精一杯の抵抗など逆効果でしかない。小動物のように頭を振るうその姿はより一層、肉欲の獣が放つ荒い息を増幅させた。
 いよいよ犯される――頭で分かっていながらも、いざその場に立つと震えが止まらない。変身している姿とはいえ、中身は秋山しずくだ。愛のあるエッチすら知らないただの学生が、何百人を前に――異形のモノに犯される。それを為そうと黒い触手が無慈悲に近づいてきた。
 陰唇を無機質なコードが舐め回す。新しい愛汁を出そうと冷たい糸で弄繰り回していく。

「くくく、もうすでに十分なようだな。さて、それじゃあそろそろ始めようか。欲望計画、序章の幕開けだ」
(やだ……! こんな人前で犯されるなんて……! ハルちゃん、ラピスちゃん……なっちゃん!!)

 目を閉じれば夢で、起きたらみんなが助けに来てくれる。僅かに思ってしまった一縷の望みは――自身の肉をこじ開けていく、痛みと快楽で、無惨にも散らされてしまった。

「ああぁぁぁ! いやぁぁぁ!!」

ブチュ!! ブチブチブチ!!

 人間の男性器より一回りも大きく、しなやかに動くそれは、彼女のローションを潤滑油にグポグポと膣内へと入っていく。するすると奥まで入り、瞬く間に膣の先――肉の割れ目にキスを交わした。

「う、うそよ……こんなの……」
『あれ、あの子――処女じゃなくね?』
『なんだ、中古かよ?』
「っ!!?」

 彼女は無心病事件のとき、カルティクスへ魔力を供給するため一生に一度の純潔を散らしている。しかしそれは親のため――自身が原因で事故に遭い、植物状態になった親を救うために決めた彼女の覚悟だ。

「っ……ぐす……! ひ、ひどい……」

 それを無神経に中古と呼ばれた事が、彼女の心を大きく、深く傷つけた。
 涙をボロボロ流すスカイオータム。感情を持たない触手はただ膣肉はかき回し、グポグポと抽送を開始していく。

「あっ、あっん……! やめて、お願い……やめ……て!!」
『触手がぐちゅぐちゅする度、愛液撒き散らしてなに言ってんだ。このド淫乱女が』
「ちが、う……ひどい、ひどいよ……! 私は……んぅう!! はぁ、あぁん……!」

 弁解の口を塞ぐ第二の触手。口元の秘肉をこじ開け、唾液を、舌を絡ませながら喉奥へシコりを開始する。

「んうぅ……んぷっ、んぇぇ……やめて、お願い……ぃ……!!」

 さらに第三、第四の触手は衣服越しからヒクヒクとアピールしていた勃起乳首に、ワンピースの中へと侵入しブラシのような毛細で擦り始めた。

「はぁ、ぅ……はむ……んっ。んぁ……やっだ……」

 抵抗の言葉と同時に漏れる甘い吐息。茹でたタコのような頬は羞恥だけではない。すでに火照った身体が仕上がり始めている。

「ぁぁ……ん。やだ、やだよ……。こんな触手に――ふぁぁ……ん。んっ、むっ………んん……あの時の触手と……全然ちが……」

 無心病事件で犯されていた時とは違う。あの時はただの作業で甘い電波も感じなかった。E・ジャックの知識を得た触手は的確に、しっかりと、膣肉に眠る乙女の果肉も刺激していた。

「はぁぁ……あ!! や、やだ……そこは、ゴシゴシしちゃ……いやぁ……!!」

 子宮をノックしながら、ケーブル周りから伸びる細いコードでクリ●リスを擦り付ける。人間には到底出来ない、胸、口、膣、女性の陰部同時責めで彼女の頭は一気に真っ白な光で満たされていく。

「あっ、あぁ……! こんな、ので……だめ、ダメぇ……なにかおかしい……の……いや、やめ……んぅぅ。ふぅ、んふぅ……もう、キスいやぁ」

 いつの間にか男達の声は消えていた。彼女の乱れを食い込むように、脳裏に焼き付けるかのように閲覧していた。決して演技ではない、本気の抵抗からの乱れ姿に惹きつけられる。
 大きく開いてた口はアヒル口となり、優しく――それこそキスのようなフェラチオで、胸も一定間隔ではなく緩急つけたストロークで擦り、そして――

「んっんっ……んふぅ……んぷぁ……。あっ、あっ、あっ、あぁっ……! 中、激しい! そんなにされたら、わたし……だ、ダメ……何かきちゃ……」

 激しい触手のピストン運動、どちらも絶頂感がすぐそこまでこみ上げていた。

「はぁ…あっ!! あぁ……いや、いやぁ……! 違う、こんな、私――違うの!!」

 僅かに残った最後の理性は言葉になって空へ消え――

ビュクッ!! ビュルル!!!!

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「あぐっ!! はぁ、ぁぁぁ……!! あぁぁぁん!!」

 マグマのように滾った熱い精液が中へと、乙女の花を白い濁流で汚していった。今初めてオーガズムを味わったスカイオータムは恍惚の表情を垂らし、のけ反ったままビクンと身体を震わせる。ビュルビュルと自身の中へ入ってくる熱いモノを、ただ感じていた。

「ちがう、ちがう……の。わたし、こんな……」

 一般的な性知識は持っている彼女は蕩ける頭の意味を理解していた。自分は、カメラの前であんなに激しく喘ぎ、みっともなく絶頂してしまったのだ。不意に後悔の念が押し寄せる。そして同時に、快楽に隠れてしまった【最悪】も姿も現した。

「あっ、あぁぁぁ……! あぁぁぁぁ!!!」

 絶頂の余韻も束の間、今度は全身の力が抜ける脱力感に襲われる。黒い触手は赤い光へと包まれ、天井にある黒肉のマザーコンピューターへと送られていく。それが何を意味するのか――?

「見事な絶頂だったな、スカイオータム。これまでオレの思い通りに動いてくれたご褒美だ。特別に見せてやろう」

 終始観賞を決めていたE・ジャックがようやく口を開く。そして彼が魔力を放つと、彼女の眼前には魔法のスクリーンが映し出された。

「あっ、はぁ……ふぅ……。こ、これって……」

 脱力した身体を触手に預け、トロけた視線でスクリーンを眺めるスカイオータム。そこにはPCを眺める者たちがいた。自身の恥辱を観ていた者達だろうか――? 彼女の疑問は彼らの突然変異によって、解消された。
 人間の表皮を破り捨て、怪人へと変貌を遂げていく人々――。衣服は筋肉で破け、人間らしい体躯を失っていく。中には咆哮をあげPCを破壊する者――、様子を見に来た親を爪で切り裂く者もいた。
 それは正に地獄絵図そのもの――人が人でなくなっていく光景に、蕩けた顔が青く染まっていく。

「あっ、あぁ……」
「これが貴様の敗北の代償。今ここに、897人の化け物が誕生した。魔力提供、及びご協力に感謝するよ」
「いや、こんなの……いやぁぁぁあああ!!」

 泣き叫ぶスカイオータム。このまま見ていたら彼女の心が壊れてしまいそうだった。

「安心しろ。すぐに貴様の仲間も我々の協力者となる。ブレイン様の手足となって働く下僕に――」
「誰が、協力者になるだって?」
「!?」

 ぼやける視界に映ったのは――。スカイオータムはそれを認識する事が出来ず、そのまま意識を失った。

----------

■6■

「バカな――何故だ。何故、貴様らがここに来れる?」

 ケーブルは全て破壊され、カメラも壊された。E・ジャックの無機質な表情にも焦りが見える。彼女たちは来れるはずがない……来れるはずのない助けが来たのだ。
しかもそれらは万全の状態で、凛々しい瞳で自分に敵意を向けている。不可解極まりない状態。
 ――スカイオータムも触手から解放され、エテナイトの震える手中に収まった。彼女の無惨な姿に歯を食いしばるエテナイト。

「こ、この研究所にはオレの遮断結界が張られていたはずだ! 通った瞬間意識を失うか、身体が麻痺して動けなくなるはず……。なのに何故貴様らが立っている!?」
「ハルちゃんの、おかげです」

 冷たい空気を纏いながら、小さく口を開く水色の魔法戦士。

「入ろうとした時、何だかいやな感覚がしたの。それでも進もうと思ったけど……アキちゃんは、アキちゃんは私みたく抜けてない。そんなアキちゃんがあんな簡単に捕まるなんてあり得ない。だから私は助けたい気持ちを堪えて、ラピスとの合流を優先した」

 いやな感覚――最高幹部たちの戦闘でもそう言った。そんな直感でE・ジャックからカルティクスも守ってみせたのだ。この瞬間、E・ジャックの中でハルティエルの警戒レベルが最大になる。彼のステルス魔法は完璧だ。しかしそれを、理屈じゃない何かで打ち破る存在がいる。彼にとってハルティエルは、初めて恐怖を覚える存在だった。

「それでボクは入念に防御結界を張り、加えて研究所全てのケーブルを壊したです。ハルちゃんがいなかったらきっとボク達も捕まっていたかもしれません」
「バカな……。そんなのでオレの遮断結界が……。ふっ……ふふ……」

E・ジャックの様子が一変。僅かに狼狽し、笑みをこぼす。

「どうやら、魔法戦士が全員捕まるという最悪の未来は回避したようだな。そうでなくては面白くない。これから起こるゲームの興も冷めるというもの」
「これが、ゲームですって?」

 普段穏やかなハルティエルにすら怒気がこみ上げる。そんな一触即発の室内に入ってくる新たな魔物が入ってくる。

「ひょ、ひょ、ひょ……まさか魔法戦士たちが捕まっていないとはのぅ」

 今までどこにいたのか? 今回の事件の首謀者である頭皮のまぶしい魔物【ブレイン】が汚い笑みをこぼして現れた。

「あなたは確か……!」
「そうじゃな。そこについてはワシから説明しようか」

 驚くハルティエルたちを尻目にブレインは説明を続ける。

「今から1ヶ月後の9月20日、ここで武闘大会というゲームを開催する。欲望に目覚めた者同士が戦い、その力を試す場所。もちろんルール無用、犯すも殺すも自由じゃ。そしてお主らは強制参加決定じゃ」
「強制参加?」
「そうじゃ。この大会の目的はワシの部下に相応しい人物を選定するために開催する。つまりそれを確認出来る相手が必要じゃ。相応の戦闘力を持った者、そして彼らの欲望を盛り上げる生贄がのぅ。
 それがお主ら魔法戦士――本当なら全員捕まえ戦闘能力試験の実験台にし、且つ嬲り尽くすショーにするつもりじゃったのじゃが……これはこれで都合良いかもしれんのぅ。怪人に見られながらひぃひぃ喘ぐお主らを見れないのはちと残念じゃがな。くひひ」

 下衆な発言、ようやく彼らの言う最悪の未来を理解した。ここで魔法戦士が全員捕まっていたら、大会というのはただの言葉だけで、欲望の捌け口にされるだけの陵辱ショーが始まっていただろう。彼らの欲望のために使われ、そうして魔力も奪われ、ブレインの部下を作る生殖道具となる未来が待っていた。
 しかしハルティエルのおかげで回避出来た。その上、スカイオータムも救出する事が出来たのだ。これで言いなりになる事態は回避出来るが――。

「そんな大会やる必要ねぇよ。今ここでぶっ潰してやる」

 これらの会話を背中で聞いていたエテナイト。表情は見えずとも、身体から闘気が満ち溢れている。

「ふふふ、粋がるでない。スカイオータムの魔力で開花した時点でもうお主らの参加は確定している。言葉ではそう言うが、今ここでワシらを倒す事も出来ないじゃろ?」

 ラピスも、そしてハルティエルも分かっていた。
 ここで彼らを倒しても欲望に暴走した人々を救う事も――生放送で映し出されてしまったスカイオータムも助けられない。
 ここで戦えば魔法戦士の勝利は揺るぎないのだろうが――全てを解決するならここで手を出すわけにはいかなかった。

「それとな、お主らに良い情報を教えてやろう。この欲望の裏側はあんなまがい物とは違う完成品じゃ。まず、催眠の効果でワシには逆らえない。欲望のままに暴走されたら部下にもならんからな」

 ブレインが言う【欲望の裏側】の効果は
・欲望のままに動くが、意思は残っている。
・能力の獲得。
・親であるブレインに対する絶対服従
 の三つとのこと。欲望の腕輪の成功例に絶対服従が加わったようなものだった。

「そして、治す方法も存在する。そうじゃな……ワシらもゲームしようか。お主らがこの大会でワシらに勝利し優勝出来るようなら、治療方法も教える。もちろんスカイオータムに関する記憶も消してやろう。どうじゃ、やる気が出てきたろう?」
「…………」
「まあ、参加しなくても構わんし、ここでワシらを殺すのも自由じゃが……。スカイオータムの恥辱は空霜市のネットに流れたまま。欲にまみれた人間共も増え続け、暴走し続ける。それでも構わんなら戦うが――?」

 ――魔法戦士たちは動けなかった。そしてそれは、彼女たちの答えを表していた。
 多少の誤算はあったが事態を持っていきたい方向へ収束した。ブレインの頬がつり上がる。

「答えは出たようじゃな。それでは1ヶ月後、会場へと変わるこの場所でまた会おうぞ。魔法戦士諸君」

 魔法戦士たちは最悪を回避したものの、最悪に近い現状を作り出してしまった。きっと外に出れば、それを実感する事になるだろう。
ブレイン達が立ち去った後も、しばらく重い空気が流れるのだった。

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★エピローグ★

「大会には私1人で参加するから」
 翌日、オーブの自然治癒で回復でした秋山しずくは強い口調で伝える。張り詰めた表情は、どこか疲れた様子だった。
 ――欲望の裏側にはスカイオータムの犯される動画が公開されていた。敵の遊び心かモザイクは付いているものの、これだけ目立つ格好だ。直に目撃すればたちまち判別出来てしまうだろう。そしてこの動画目当てでアクセスした一般人もまた、人間を止めていく現状。
 状況は悪化する一方――空気が張り詰めるのも当然だ。

「アキちゃん、それは――!」
「アキちゃん、次そんなこと言ったら本気で怒るよ?」

 ラピスが否定するより先に、静かに、だがとても重く、さつきが言葉にした。ラピスですら気圧される雰囲気、しかししずくも負けていない。

「ハルちゃん、分かっているの? 今度の相手は【魔物】じゃない、【人間】なんだよ? 今まで一度も【人間】を倒した事がないハルちゃんが、戦えるの?」

 ハルティエル、春川さつきは心優しい性格だ。欲望の腕輪により何度か人間と対峙した事あるが、一度も勝利した事はない。そのせいで大滝もん太にも一生の傷を負わされ、スカイオータムに助けられた事もある。さつき自身それを一番理解していたが、一歩も譲る気はなかった。

「アキちゃん、そんなの関係ないよ。私はアキちゃんを助ける。そのためならどんな事だって耐えてみせる。その気持ちだけじゃ、ダメかな?」
「ハルちゃん、そんな言い方……ズルいよ。私がミスしたせいで……みんなを巻き込むわけにはいかないのに」
「それは違うよ。アキちゃんが最善の判断してくれたから私達は助かったの。私達全員が捕まらずにいられたのは、アキちゃんのおかげだよ……」

 元を辿ればしずくが最初にした判断は最良の選択だった。あの時ラピスも一緒に向かっていたら今もこうして話せていないだろう。スカイオータムが捕まったからこそハルティエルは警戒し、飛び込まずに済んだのだ。
 そう諭されても自責の重さに耐え切れないのか――彼女は頑なに頭を振る。

「ううん、やっぱりダメ……これは私の責任! ラピスちゃんだってここ最近は負け続きだし、なっちゃんだって魔法戦士最弱だもん! きっと私みたいになる! だから、この件は私一人で何とかするから……だから!」

 これが裕子の言う自己犠牲なのだろう。自分が一番傷ついているのに相手を遠ざけようとする。自分の責任に誰かを巻き込むわけにはいかない、という強い感情が表れていた。強い口調と同時に――震える肩を必死で堪えていた。

「それ言われるとグサッてくるですねー。ですがアキちゃん、ボクもハルちゃんと同じです。絶対に付いていくですよ。それに、欲望解放した【怪人】の情報を集めるのはボクの役目です」
「ラピスちゃん――」
「アキ……」

 そんな怯えるしずくを裕子はそっと抱き寄せた。そして……

「アタシに、アタシたちに任せろ」

 たった一言だけ伝えると、しずくの線が折れたのか、震える瞳からボロボロと涙を零した。

「……ごめん、なっちゃん。ハルちゃん、ラピスちゃん。……助けて」

静かに本音を零したしずくは、裕子の小さな胸を濡らすのだった。

………………

「ねぇ裕子、少しお願いがあるの」
「リーチェ?」

 今まで全く姿を現さなかった小悪魔サキュバスリーチェ。彼女は裕子の部屋で待ち伏せしていた。

それから1ヶ月――スカイオータムの尊厳と魔法戦士の命運を賭けた武闘大会が幕を開ける。

第六話 終了





★閑話休題★

「すまなかった」

 ゲロリクは椅子から転げ落ちる衝撃を味わった。あの、自分たちを従え、利用する事しか考えていないような男が頭を下げている。深々と、つむじが見える程に――自身のプライドを捨てて部下に謝っているのだ。むしろこちらの方が申し訳なくなり、土下座したい衝動に駆られる。

「どどど、どうしたんですか。カルティクス様。あなたは私たちの上に立つ者。そのような御方がそんなに頭下げないでください」
「いや、今回は完全にオレの失態だ。従った部下に意味ない死を与えてしまった。お前たちも危険に晒し、申し訳ない事をしたと思っている」

 ゲロリクは知っていた。カルティクスというのは四法柱の中でも一番弱い、だからこそ弱い者の気持ちも分かる。分かった上で利用してくれる。傍から見れば卑怯に云われ続けるこの男だがこと一点、その部分に関しては偽った事はない。

「今回のは私たちにも原因ありますし……それより、次はどうしますか? あの裏切り者、こんな動画を流して人間を部下にするつもりらしいですよ!」

 先週起きた欲望計画の発端、それらは動ける程度には回復したカルティクスの耳にも通っていた。

「ああ、その件ならもう知っている。サンプル・N。お前に頼みたいことがある」

 新たな拠点の壁に寄りかかり、様子を眺めていたサンプル・N。その視線はカルティクスを品定めしているかのようにも見える。

「恐らく空霜市ではきっと欲望に暴走したザコ怪人共が暴れまわっているはずだ。そいつらを鎮圧して人間に戻してやって欲しい」
「はっ? それは……魔法戦士に協力するという事ですか?」
「違う……いや、結果的にはそうなるか。どうだ、頼めるか?」
「まあ、カルティクス様がそう言うのであれば従いますけど……」
「そうか、助かる。ちなみに人間へ戻す方法だが――この程度の催眠なら容易いこと。その方法は――」

 どこか疑問を浮かべながらも渋々承諾するサンプル・N。カルティクスからある程度の指示を受けた彼は、欲望が蔓延る空霜市へと向かった。

「カルティクス様、この大会はどうします? ブレインの奴、ぶっ殺しちゃいますか?」
「いや、その必要はないだろう。奴は何も知らずに裏切るという失敗を犯したバカ野郎だからな。あいつ如きにハルティエルやエテナイトが遅れを取るわけがない。まあ、もし負けるようであればオレ自身が手を下してやる」
「ふふ。調子戻ってきましたね。E・ジャックの致命的な欠点も知らずに持ち出しちゃった奴ですし、ちょっと痛い目見てもらいたいですね。ふふふ」

 お通夜ムードの魔法戦士と違い、こちらは和やかな雰囲気さえ感じる。彼らは空霜駅名物のいちご大福を食べながら、豹変した空霜市の様子を眺めるのだった。

 これは後々の話だが――。
 今回の怪人の一件は死者20人未満という、決して小さくはないものの、未曾有の大事件まで発展する事はなかった。述べ被害者の総数では無心病事件や失踪事件より少ない数字だ。
 これらは魔法戦士のパトロールと、カルティクスの助勢、そしてもう一つの勢力が、鎮圧に関わっていた事が予想される。

……………

「あんたら、本当に迷惑かけたね。すまなかった」

 同時刻――アトリもまた、天地がひっくり返る衝撃を味わっていた。部下の失敗は許さない、思い通りにならないのも許さない、あの天上天下唯我独尊のハイローズが、エクスプロイットの頂点に立つ者が頭を下げているのだ。アトリは生を受けてから一番の衝撃を味わっていた。

「は、ハイローズ様。あなたは謝らないでください!! 私達の上に立つ者なんですよ!!」

 ハイローズもまた、カルティクスとは違う要因で慕われていた。絶対無敵の強さを誇る彼女は魔物たちの憧れ――目指す頂なのだ。どんな相手でも正面からなぎ倒す美しさに、あのリーチェも惚れていた。

「いや、今回はハルティエルにも助けてもらって……言葉もないよ。私があんたらの立場なら処刑モノさ」
「ハイローズ様、そんな弱気にならないで下さい。あなたは黙って付いて来いと、私に従えと言って頂ければ良いのです」

 あたふたしたやり取りをしている中、そんな空気をぶち壊す本物のサキュバスが姿を現す。

「そんな事よりハイローズ様ぁ、いま空霜市では怪人という奴らが彷徨ってるんですけど……あれ、どうしますか?」
「それなら知ってるよ。あのブレインとか言うクソ野郎がやった事だろう? アリーチェ、あんた人間の欲望を吸い出してきな」
「ふふふ、それは構いませんが。そしたら人間を助ける事になりますよ?」
「違うね。助けるんじゃない。人間は私達のエネルギー源だ。それを勝手に減らされたりでもしたら困るんだよ」

 カルティクス同様、ハイローズも言う。彼女たちにとって人間は必要な存在なのだ。無心病事件や大量失踪事件によるエネルギー搾取で出た犠牲者はいるが、それらの装置で殺そうとは考えなかった。そこが四法柱とブレインの違いだろう。

「それと、大会には私も参加するよ。あのクソ野郎は私自らの手で――」
「ハイローズ様ともあろう者が、そのハゲ頭と同じ事をするんですか?」
「なんだって?」

 アリトリーチェ……愛称アリーチェの言葉に眉間を揺らすハイローズ。妖艶に微笑む彼女の顔を殺気混じりの視線で睨みつける。

「奴らは魔法戦士との先約が入ってますよ。そこを邪魔するのはハゲのやった事と同じですよね? ハイローズ様は勝った方を正面から叩き潰せば良いのではないでしょうか?」
「……言われてみればその通りだね。分かったよ、今回は私も裏方に回ろうじゃないか。アトリ、アリーチェ、今は人間共の鎮圧をするよ」
「は、ハイローズ様……! 私、とても嬉しいです!!」

 完全には回復していないハイローズを気遣っての事だろうか? ともあれアリーチェの機転でハイローズが危地へ飛び込む事を免れた。

――これからハルティエル達は大会までの日数、パトロールで色々な怪人と戦う事になる。しかしその裏で2勢力の協力を得ていた彼女たちは無事、大会を迎えるのだった。

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★現在のまとめと状況★

■魔法戦士勢力■
▲目的▲
ネットサイト【欲望の裏側】と【スカイオータムの動画】、【それらの記憶】の削除。
欲望暴走した【怪人】たちを人間に戻す。

●ハルティエル●
春の魔法戦士。風と聖なる魔法が得意。
魔法戦士の中で最も強い力を持つが、優しい性格が災いしてピンチに陥る事が多い。
人間には手を出せないという、今回のシナリオでは致命的な弱点を持っている。

●エテナイト●
夏の魔法戦士。炎と雷の斬撃が得意。魔法は苦手。
スカイオータムからきっかけを貰い、覚醒している最中。

●スカイオータム●
秋の魔法戦士。水と大地の魔法が得意。
防御魔法が売りだが、E・ジャックとの戦闘で力が半減している。
そのため今はエテナイトよりも弱い状態。
あの一件以降、秋のオーブからリーチェがいなくなっているとか。

●ラピス・ノート●
現在の冬の魔法戦士。氷と闇魔法が得意。
探索魔法などサポート魔法も得意で魔法戦士の中ではハルティエルの次にズバ抜けている。
覚醒したハルティエルを除けば、魔法戦士の中で一番強い。

●リーチェ●
裕子の部屋で会話した後、姿を消している。

■第四勢力ブレイン■

▲目的▲
武闘大会を開き、使える怪人を側近に迎え入れること。
魔法戦士たちを無様に嬲り尽くすこと。

●ブレイン●
老人の姿をした魔物。エロジジイ。卑怯な事大好き。

●エレクトロ・ジャック●
人間世界の電波を操る【電信操作】の能力を持つ。
カルティクスが作った対魔法戦士用の切り札という事もあり、様々な能力を持っている。
スカイオータムから奪った防御魔法もその一つ。
首謀者はブレインだが、魔法戦士最大の目的はこの魔物を倒す事である。
ちなみにあくまでブレインの指示に従っただけで、性欲自体はそんなにない。
しかし性知識は持っている。

●トリアーチ●
ハイローズを裏切り、ベリトアから石化能力を奪った者。
彼女の目的は未だ謎のままである。

それ以外にもラピスの魔力結晶を使った特殊怪人、そしてハイローズの85%魔力を注入した最強怪人を用意しているとか――。その辺は謎である。

■他二勢力■

▲目的▲
裏切り者の排除。
怪人たちの鎮圧。そのためこの件に関してだけは魔法戦士たちに協力的である。

●ハイローズ●
悪の組織エクスプロイットの最高幹部。現在組織は彼女によって任されているが、じゃじゃ馬な所が多いためよく部下が頭を悩ませている。
1週間でそこそこ回復したがまだ本調子ではない。そのため怪人に遅れを取る可能性もある。

●カルティクス●
エクスプロイットを裏切った元最高幹部。魔法戦士たちを利用しようと企む。
そのためスカイオータムを誑かしたり、人々を危険に追いやったり卑怯な手段を使う。
しかし彼なりのポリシーがあるのか、卑怯な事に関しても制限があるようだ。